10周年コメント:ケガニ8

長々とお届けしてきましたコメント、今回で最終回です。まだまだ書きたいことは山ほどあります。ダメなライブ後の酔いつぶれ話とか、対バンの方々との思い出話とか、とある練習時の絶望感とか、CD製作の死ぬ思いとか。でもまぁ、またそれについては書くことがあるかもしれないので、その時に。

 

別に10年なんてなんの区切りでもないし、まだまだ若手の部類に入るし、誰も褒めてくれないんだけど、これをきっかけにわれわれに興味を持っていただけたら幸いです。最初は書くのがとても恥ずかしかったんだけど、書いてるうちに自分勝手にしみじみしてました。なんとか完結できてよかったなぁ。みなさま、最後まで読んでくださってありがとうございました。

 


しばらくドラムがいない時期が続いて(第7回参照)、かといって技術はあるが繋がりの薄い人に頼むリスクは重々承知だったので(第5回参照)、やむなくドラムレスという形を続けた。そうしているうちに、スウィング、ジャイヴ、ジャグバンドなど、さまざまな形のバンドに出会う。この頃ご一緒したのは、ラヴラヴスパークをはじめ、Clap Stomp Swingin'、BUG&RHINO、シライリゾートオーケストラ、冬支度、マイセス、水瓶、Double Double、パックワン、カーテンズ、茶店ドック、Mooneyさん、The Bigood!、前川サチコとG.L.G.、リーテソンさん、めめとウエッコ、西洋彦さん、大石みつのんさん、ロックンタスケロール&キャプテンスウィング、などなど(順不同)。みんな順調に音楽をしていて、しみじみ好きだなぁと思う方々ばかりなので、自分たちはおさまるべきところにおさまったんだと思う。

 

サポートの方々にもお世話になった。筋の通った料理人のにいやん、感受性豊かなベーシストの峠せめ彦くん、素晴らしいスティールパン奏者のめめさん、クラストの斎藤さんとも一緒にやったなぁ。CDは全国盤2枚にくわえて、ライブ盤なども作った。最初の1枚は新宿タワーレコードの試聴機に入れてもらって、わざわざ写真を撮りにうかがったりもした(自慢だけど)。ツアーもたくさん行った。関西圏をはじめ、東京、名古屋、三重、静岡、長野、香川、愛媛、高知、広島、福岡、熊本。

 

ヨコイは東京勤務になりバンドを離れ(経緯についてはヨコイのコメントを参照、そしてそのことはすでにブログにしたので割愛)、2014年の冬には、ウッドベースのピヨさんを誘った(ピヨさんのコメント参照)。曲を覚えてもらって、彼がバンドになじんだとき、ようやく自分たちの土台が完成した感じがした。たしかその夜は、りょーさんと祝杯をあげた。その頃僕らは本当に毎週飲みに行っていたのだ。

 

 

そしていろいろあって今に至る。一気に3、4年ほど割愛させてもらうが、活動休止が2年くらいあったのでだいたいこんな感じだろう。主観的にはあっという間にも、すごく長くにも感じる。10年ひと昔というから、もうじきこんな話は全部昔話になってしまう。今回でコメントは完結なので、いったん過去の自分たちのことは段ボール箱にでもしまっておこうと思う。音楽はまだまだ続いていくけれど。京都の片隅の、いつまでたっても成長しない、とびきり下手くそな駆け出しバンドのお話は、これで終わりだ。